狩猟の話

野生鳥獣を捕まえる営みのことを、狩猟といいます。狩猟ができる人(ハンター)は、野生鳥獣に対する深い理解と感謝の念を持ち、とらえた獲物を「いただく」ことをとても大切にします。さらに現在では、ハンターは社会的役割も担うようになってきています。社会的役割とは、増えすぎたシカ等が引き起こす様々な被害(生態系への被害、農作物への被害、人の生活環境への被害)を抑制するために、ハンターがシカ等の生息数を適正に調整することです。

ジビエの話

ジビエとは狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化です。その昔フランスなどでは、ジビエを使った料理は自分の領地で狩猟ができるような、上流階級の貴族の口にしか入らないほど貴重なものでした。
そのためフランス料理界では古くから高級食材として重宝され、高貴で特別な料理として愛され続けてきました。
そこでは、動物の尊い生命を奪う代わりに肉から内臓、骨、血液に至るまで、全ての部位を余すことなく料理に使い、生命に感謝を捧げようという精神が流れています。山野を駆け巡り大空を舞った天然の肉は、脂肪が少なく引き締まり、栄養価も高い、まさに森からの贈り物。力強く生命力に溢れた冬季限定のごちそうです。